生徒会長

OはF中学校3年時に前期生徒会長を務めた。全校生徒の前で一段高い壇上から、会長立候補の演説を落ち着いてかつ堂々と、言っていたのをはっきり覚えている(内容は忘れたが)。
生徒会長として何をやっていたかは判らなかったが、古い当時の中学校の文集が出てきて、その中にOの文章を見つけたので、以下に引用する。

       
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゛生徒会のあゆみと反省”
反省   前期会長  O倉H彦
僕は今まで会長として何もして来なかった。
したがって今さらとやかく云えた義理でもないが、一言云わせてもらう。F中生徒会は、全然なっていない。何か事ある時は、先生方が決めて、生徒会としての仕事は非常に少ない。全く宙に浮いている様だ。仕事があっても会長の仕事が多く、副会長、書記長並びに会計の仕事が全くないといってよいほど少ない。これでは、副会長等があまりにかわいそうだ。能力があっても、仕事をする意志があっても何も出来なく、笑いものになるのだ。学校では前年例もあり予算を生徒会にまかせていない。従って会計の仕事がなくなる。又クラブは5時か6時で終わりじゅうぶん練習が出来ない。又一方、あの様なむずかしい生徒手帳では誰も見ず、従って校風が乱れる。僕は卒業に当り、あえてこういう事をいう。それは、今後在校生諸君が少しでも学校を良くしていってもらいたいと思うからです。僕が無力であったことを再び詫びます。このままでは生徒会はあってもなくても同じ事です事。協力が大切なのだ。

この文章を目にしたときは゛なんだこれは!!”と正直思ったものだ。後期の生徒会長が、この文章の後に゛に○○があった…○○をした…”と書いていたのとは対照的だった。
よほど思うところがあっての学校への批判だったのだろう。1年間の最後の全校生徒に配る学校文集に載せるべきものだったのだろうか。これに対する先生方の反応や後輩がその後どう生徒会を運営していったのかは判らい。
これでOの生真面目さや正義感が垣間見られるようだ。生前、これの真意や後日談があったか聞いてみたかったものだ。


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同じ文集に、Oの詩も載っていたので記しておく。

        夜     O倉H彦

窓一つ隔てた通りに

しんしんと降り積もる雪

この夜ふけの空を明るく染めて

枯れ枝に積もり

その光が夕やみの灯りに似て

白くほのかに漂い

あわい夢をさそう

かすかに聞こえる足音と影

その足音がしんにせまり

その影が恐怖を呼んで過ぎて行く

あわい夢は破れ

そして夜はふけてゆく

ガラスの花模様

よく見ると実にきれいだ

しかしこの氷の冷たさと

心のない静物の冷たさが

心の中までしみとおり

寒い夜を自覚する

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中学3年生にして、このロマンチストさ。終生変わらなかった一面だ。

                          2018・6・1


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by hkatsu59 | 2018-07-01 14:30 | 亡友想記 | Comments(0)  

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